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| March 8, 2004 |
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ジャミール・ネルソン
セントジョセフ大学は無敗
カレッジバスケットボールで、今シーズン、最も話題になっている1人にPG ジャミール・ネルソンがいます。ジャミール・ネルソンはバスケットボール選手とは思えないような背の低い選手ですが、彼の活躍で、セントジョセフ大学は無敗でレギュラーシーズンを終了し、NCAAトーナメント東地区第1シードに選ばれようとしています。
アトランティックテンカンファレンスに所属するセントジョセフ大学はペンシルヴァニア州フィラデルフィアにあり、生徒数がわずか 3,800人のたいへん小さなカソリック大学です。
ネルソンはその大学の4年生選手で、カレッジバスケットボールの最優秀選手に贈られるジョン・ウッデン賞の有力候補に名前が挙がっています。
身長が 180cmしかないネルソンですが、並外れたボールさばきのできる俊敏な選手で、大きな選手に向かっていきながらシュートをうてる技術があります。今シーズン、1試合平均 20.0得点、5.5アシスト、FG成功率 50.3%を記録しています。ネルソンはすばらしいバスケットボールセンスをもっていて、特に、チームメイトがどこにいるのかを把握するセンス、どこにリバウンドがくるのかを予測するセンスには優れたものがあり、背が低いにもかかわらず1試合平均 4.6リバウンドを記録しています。
カレッジバスケットボールのディビジョン1には 326大学が所属していますが、小柄なジャミール・ネルソンと機敏なサウスポー SG デロンテ・ウェスト率いるセントジョセフ大学が、ESPN/USA Today Coaches Poll で第1位にランキングされようとしています。
ネルソンは、2001年8月にさいたまスーパーアリーナで開催された2001ヤングメン世界選手権大会で優勝したアメリカ合衆国チームのメンバーでした。その大会の韓国戦で 10アシストのチーム記録を作りました。
ネルソンは、セントジョセフ大学から 150kmほど南にいったところにあるチェスター高校の出身です。
高校時代のネルソンは野球とフットボールで活躍していました。バスケットボールも好きでしたが、彼にとってはなかなか難しいスポーツでした。多くのコーチから、「バスケットボールをするには背が低すぎます。バスケットボール選手として成功することはないでしょう。」といわれてきました。しかし、ネルソンは、それ以来、大きな選手ばかりがプレイしているスポーツで、背の低い自分が成功するんだというハングリー精神でプレイを続けてきました。
セントジョセフ大学が敵地で試合をしたときのことです。ネルソンは警備の女性から、「あなたは、本当にチームの人ですか?」と尋ねられました。ネルソンが 「そうですよ。」 と答えると、その女性は、「うそでしょ。きっと、あなたはチームの雑用係りでしょう。だって、背が低すぎますよ。」と言っていました。
昨シーズン終了後、ネルソンは NBA ドラフトにアーリーエントリーすることを発表しました。しかし、ネルソンの身長が 180cmしかないことを分かっていた NBA スカウトは、ネルソンが第1巡目で指名されることはないであろうと、話しました。また、あと 5cm高ければ確実に指名されたであろうとも言っていました。
ネルソンは、NBA に挑戦する前に、もっとトレーニングをして実力を向上させるために、セントジョセフ大学に残り4年生として最後のシーズンを戦い、同時に、社会学の学士を取得することにしました。
今では、大勢のNBA スカウトがネルソンの試合をチェックしていて、6月のドラフトでは第1巡目で指名されるであろうと言っています。
2歳になる息子がいるネルソンですが、できるだけ早く NBA 選手になりたいという最近の流れに反し、大学で学位を取得し、バスケットボール選手としても成長しようとしています。
シェーン・バティエ(NBA メンフィス・グリズリーズ)、ティム・ダンカン(NBA サンアントニオ・スパーズ)、グラント・ヒル(NBA オーランド・マジック)のように、一流のチームプレイヤーとして、ネルソンはオールアメリカン・ファーストチームに選ばれようとしています。
無敗でレギュラーシーズンを終了したセントジョセフ大学は、1991年にラリー・ジョンソンのいたネヴァダ大学(ラスベガス校)が成し遂げて以来の快挙となりました。最後に、レギュラーシーズンに無敗の成績を残し、NCAA トーナメントで優勝した大学は、1976年のインディアナ大学(32勝0敗)です。このときのヘッドコーチはボビー・ナイト(現テキサス工科大学ヘッドコーチ)でした。
しかし、レギュラーシーズンで無敗の成績を残したセントジョセフ大学が NCAAトーナメント第1シードに選ばれたとしても、さらに規模の大きな大学を相手にどのような試合をするのか疑問が残るところではあります。ジャミール・ネルソンはこの類の話をいろいろ聞いています。それでも、できるとことまでトーナメントを勝ち進めていくと意気込んでいます。
小さいもの、弱いものを応援したくなるのは人間の常です。今年のNCAAトーナメントでは、ジャミール・ネルソン、セントジョセフ大学に多くの注目が集まることでしょう。サン・アントニオで行われるファイナルフォーで、セントジョセフ大学が優勝できるかどうかは誰にも分かりません。神のみが知っていることです。
今シーズン、ネルソンは楽しんでプレイしていました。「すばらしいシーズンです。勝ち続けています。わたしは楽しいです。」
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